【感想】綾辻行人「十角館の殺人〈新装改訂版〉」を読んで
どーも、オオナムヂです。
無性にミステリー物が読みたくなる瞬間、ありますよね。
その衝動が抑えられくなくなり、ネットで「おすすめミステリ」とかでググって色々調べましたが、ほんんどのサイトで紹介されているのがこの作品。確かにタイトルは聞いたことある、でも映画化やドラマ化もされた記憶がない。果たしてどんな作品なのか、とりあえず読んでみようと思い、ポチっと購入してみました。
衝撃の一行
はい、この作品を語るにはこの言葉しかありません。
衝撃の一行(粗品風に)
いやー、この一行で凍り付くためにも読む価値はあります。
十角館で殺人を繰り返す犯人が明らかになる一行なんですが、衝撃というのはまさにこの一行のためにある言葉です。凍り付くというか混乱というか、ケンコバばりの「正気ですか!?」を筆者に浴びせたくなる、あの一行の持つインパクトはすさまじいです。
衝撃の一行を生み出すテクニック
色々な箇所で読者の犯人への考察を、真犯人からずらすような仕掛けがちりばめられているのが、読後読み直してみると感じさせられます。
それが、うまい具合に散文的になっているというか、至る所に散らばっているので、読者視点でいうと「こいつとこいつは犯人じゃない、だとしたらこうとしか考えられない」といった感じで、うまいことどんどん誘導されて行って、まさかの「あの一行」。
いやー、やられた。という感じしかありません。全貌が分かった今、改めて考えてみると犯人の動機弱すぎだろ、とか効果的でない伏線とかも見つかったりするのですが、そんなことは最早どうでもよいくらい、「あの一行」の衝撃がでかすぎて、読後感としては(ミステリー物が無性に読みたくなったものとしては)、とても満足でした。
あらすじ
以下、ネタバレ若干ありですが、あらすじです。
というか今回はガチで読んだので、読みながらメモをとっていきました。そのメモを張り付けていきます。
▲十角館に行くことになった7人のプロフィールと、部屋の間取りですね。7人は大学のミステリ研究会のメンバーで、ミステリ作家の名前で呼び合っています。それぞれがタバコをすっていて、これも関係するかもしれないと思ってメモってます。
▲ストーリーはこんな感じで、十角館のある島と、本土を往復する形で進んでいきます。七人がたどり着いた島で起こる出来事と、それに呼応して本土(九州)で起こる出来事。同時進行的にストーリーは進んでいきます。
これだけガチでメモって、ところどころメモを見返しながら読み進めても、あの衝撃の一行にはちびりました。
いやー、多くのサイトで名作扱いされるわけですね。綾辻行人さんの他の作品も是非読んでみたいと思います。